何をやっても流石!と言われるレイ・デイヴィス。
ソロ最近作『Working Man’s Cafe』もたしかに良い出来でした。
一方、何をやっても苦笑いされるミックの2001年、ソロ通算4枚目です。
実際のとこ、あんまり売れなかったらしいデス(笑)。
でも、私、これ結構好きですね。
批判を書くのは簡単なんですけど、面白みも何一つ無いんですけど、しっかり歌ってます。
私、昔から思ってるんですよ。ミックとストーンズを語るとき、結構重要なポイントになるのは、初期の「The Singer Not The Song」っていう曲なんじゃないのかな、と。
“歌じゃなくて、歌い手なんだ”っていう、あの実に深いタイトルなんです。
どんなに稚拙な歌だろうが、それを歌う「唄うたい」こそが大事なんだという、あの精神。
「作品こそが全て」っていう意見は、確かに正論で完全無欠のような気がしますが、どんなに不器用でもおまえが好きだと伝えたい気持ちがあるぞっていう――何ちゅうか、「唄うたい」の心意気と言いますか。
私、ずっとビートルズファンだったのですが、何となくその不器用さ、武骨さに惹かれて中3からストーンズファンになりましたね。
でも、この『Goddess In The Doorway』が哀しいのは、ミックがちょっと過去を振り返っている感じがするんですよね。
ミックは「甘ったれたセンチメンタリズムを口にしない」から好きだったんですよね。
「Don't Call Me Up」なんかも前作(『Wanderning Spirit』)の「Don't Tear Me Up」とメロディもタイトルも似ちゃってますが、なんか哀しい。。。
「Too Far Gone」も哀しい。。。
でも、私はミックを許そうと思っとります。
俗っぽくて、計算高くて、好色で。。。もう、ありとあらゆる誹謗中傷、スキャンダルを完全に飲み込む男ですよね、ミック・ジャガーは。
打たれ強いと言いますか(笑)。
ちょっと縁起でもない話で申しわけないんですが・・・こういう人が死んじゃう時ってものすごく哀しいだろうなぁ、と思うんですよ。
私、レノンが死んだ時、中学生でしたが、NHKの夜の7時のニュースを見て、ちょっと緊張したのを覚えてます。
でも、あの日は哀しい気分というよりは、何だかこう。。。厳かな感じで喪に服すって感じでしたね。
キースの方が好きなんですが。。。多分、私はミック・ジャガーが死んだら、涙が出ると思うんです。
The Singer Not The Song、ですよ。